海の祭レポート
オンライン(Zoom) 開催日:2021年6月2日(水)19:00~23:00
毎年5月に行われる石川県能登町の「とも旗祭り」。800枚もの紙で作られた巨大な「とも旗」を掲げた舟が湾口を進む姿が特徴的なお祭りで、石川県の無形民俗文化財に指定されるなど、住民の方々の誇りともいえる存在です。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、二年連続で中止となってしまいました。今後祭りがどうなっていくのか不安が募る中、その「とも旗まつり」を未来へとつなげるために、8都道県から集まった9名の大学生が、地域の方々との対話を通じて、祭りの魅力を全国の人に届けるアイデアを考えるプログラム『Mission for 能登』の振り返りとなるセッションを開催しました。
1. チェックイン
2. 「まつり」の振り返り
3. 小木、そして祭りの未来
4. チェックアウト
セッションの始めとなるチェックインでは「今の率直な気持ち」をテーマに、これまでのチームごとに話して貰いました。プログラムの集大成であった「まつり」終了後ということもあり、達成感があるといった反面、少しもの悲しさがあるという声が上がっていました。
次に「まつり」の振り返りを行いました。うまくいったこと、こうすればよかったことについて各チームで話し合い、様々な意見が出ましたが、全体的に見るとうまくいったことの方が多く挙げられており、学生達にとっても納得のいく「まつり」だったように思えました。
また、個人の振り返りとなるバイオグラフも作成して貰い、それをもとにこれまでの活動の様子を振り返りました。各々で違った気持ちの振れ幅が見受けられ、「あのミーティングで仲が深まったよね」「本番前はとてもしんどかった」など思い出話が広がりました。
そして最後のチーム活動となる「Proud&Story」の時間では、それぞれが自分の良かった点や申し訳なかった点を話した後に、お互いの成長を褒め称えました。また、最後のチーム活動ということで「このチームで本当に良かった」など感謝の言葉を贈り合う時間にもなりました。
振り返りのセッションを終えた後は、小木地区、とも旗まつり、そしてそこに住む人たちのために何が出来るかを全体で考えました。全体のシートでは「地域の子供達に祭りの素晴らしさを伝える」「友人を引き連れてお祭りに行く」など様々なアイデアが飛び出しました。その後グループに分かれて、アイデアについて議論を深める時間となり、オンラインコミュニティの構想などが浮かびました。
次に「とも旗まつり」だけでなく日本のまつりのために、マツリズムのために何が出来るのかを考えました。「プログラムの企画運営を手伝う」「自分の知り合いと学さんを繋げる」など、今後の活動の参考となるアイデアが多く飛び出しました。
「Mission for 能登」の締めとなるチェックアウトでは「Mission for 能登」を終えて
率直な気持ちをありのままに話してもらいました。「参加しようか迷っていたけど、濃い1ヶ月が過ごせて本当に良かった」「チームの人だけでなく、色々な人から良い影響を受けた」「オンラインでも何かが出来ると言うことが分かった」など、参加して良かったという声がどの学生からも聞かれました。また、多くの学生から「また何かが生まれそうな気がするし、何かをやりたい」「思い出で終わらせたくないという気持ちがあるので何か出来たら」という新たな活動にも意欲的な声が聞かれました。今回のプログラムで得た繋がり、経験が今後学生達の次のステップにどう活きるのか、非常に楽しみです。
(記事:藤井大地)
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